今日も1日お疲れさまです。
前回の記事で逆算の話題に触れました。
そこで記載したように、逆算は仕事以外でも受験勉強や将来的な資産形成などにも非常に有効な手段です。
逆算をするとき、PDCAサイクルというものが必ずと言っていいほど登場します。
目標に対し、計画(Plan)・実行(Do)・確認(Check)・行動(Action)といった4つの流れで達成を目指すものです。1周したらまた新たな目標を立てて繰り返すという流れで最終的な目標を達成していくというものです。
この4つの流れの中で重要なのは計画(P)と確認(C)の部分だと個人的には思ってます。
どれも重要な項目ではありますが、実行と行動は上記2つに基づいてやるものなので、精度が低いと自然と次の行動の精度も下がると思うからです。
この記事では計画と確認という部分で共通する重要なポイントを3つ挙げます。
重要なポイントは下記3点です。
- 目的(やること)が具体的なものか?
- 期限は決まっているか??
- 実現不可能な目標ではないか??
目的(やること)が具体的なものか?
これは「簿記の資格試験に合格する」、「売上を前年比で120%を達成する」、「1000万貯金する」など、具体的な目標であるかどうかが今後の行動に大きく関わってきます。
できるだけ数値を混ぜた目標だとより現実味を帯びた目標になります。
逆に「勉強を頑張る」、「売上を良くする」、「節約する」などという抽象的なものでは今後の逆算で「そのために何をすればいいのか?」がはっきりと見えてきません。
ここが曖昧な目標だと今後の全てが根性論や精神論のフワッとした漠然とした目標になってしまいます。
期限は決まっているか??
計画の段階でも確認の段階でも、「いつまでに」実行するかを決めます。
- 資格を取るなら「半年以内」か「1年以内」か?
- 売上を伸ばすなら「年間」の売上か「月間」の売上か?
- 貯金をするなら「年間」でいくらするのか??
といった形で「いつまでに何をするか??」を決めます。時間は無制限ではありません。時間の無駄遣いをしないために、今後の行動をより効率的にするために期間を決めるのです。
上記の貯金の例で「年間で120万貯金」という目標とした場合、逆算すると1カ月当たり10万円の貯金をしないと達成できません。
ここで半年経過して55万円の貯金という状況の場合、原因となる家計を見直して日頃の生活費で無駄遣いをしている部分を見つけていくことになります。
実現不可能な目標ではないか??
そもそもPDCAサイクルは最終的な目標に向けて小さな目標を一つずつ達成していくものです。
いきなり最終目標に向けてスタートしても計画の段階で詰まります。
先程の貯金の例がいい例だと思います。いきなり1000万や1億という金額は達成できませんよね?
だから段階を踏んで「年間で120万」という目標を繰り返して目標達成に向かっていくのです。達成までの期間が「10年以内」なのか「15年以内」なのかでどう行動するかは変わってきます。
これが「年間で500万貯金するには??」という高過ぎる目標設定になると達成できなくなってしまいます。
もちろん目標は達成できた方がいいですが、できなかったらそれはそれで「何がダメだったか?」を検証できます。むしろこちらの方がPDCAサイクルの本来のあり方だと思います。
目標が達成できなくても、それに基づく検証(確認(PDCAのCの部分))を行うことで、また次に別のサイクルにしていくのが、いわゆる「失敗から学ぶ」ということです。
楽勝過ぎる目標より「ちょっと厳しいかも」というくらいのレベルにしましょう。後からいくらでも修正していいのですから。
考察:PDCAサイクルの難易度が跳ね上がる理由
社会人になって思ったことは、「計画が立派なのに全然達成できない」ということが多々あるということです。
理由は計画する人と実行する人が違うからです。
上記の貯金の例のように自分で計画して自分で行動するという範疇でみると、PDCAサイクルは割と簡単に計画して行動に移せます。
ここで私の経験を一つ、
- 本部のバイヤーが月間の売上の目標金額を基に店舗に商品を送り込む(P:バイヤー)
- 実際に送り込まれた商品を店舗に陳列して販売(D:店舗の社員・パートさん)
- 半月経過し、売上をチェックすると目標の30%も売れていない(C:バイヤーもしくは店長)
- 半月経った段階で目標金額に届いていない原因を分析(A:店長もしくは部門チーフ)
実際に店舗であったこの事例で例、計画者のバイヤーの他に登場人物が何人も増えます。そうすると計画者の意図しない方向に進んでしまうことがよくあります。
ここで起きた現象は実行のDの段階に移行した際、
- 「目標金額に無理がある」
- 「別の地域で売れるものでもこちらでは売れない」
- 「最初の送ってくる物量が多すぎる」
など、できない理由をあれこれと言い出したのです。そしてCの段階で「結局誰のせい??」という責任の擦り付け合いが始まりました。
途中経過で達成困難な状況で「怒られる」と判断した末の悪手です。
バイヤーに物量を相談する、売る場所を変えてみる、競合の売価を調べるなど、目標達成のためにやれることはたくさんあったはずです。
この段階で既にPDCAサイクルは崩壊しています。計画・実行まではまだいいのですが、その後に責任転嫁という悪循環が始まってます。
その後、バイヤーや店長には別に怒られるわけでもありませんでした。同じ商品をまた店舗に送り込む際に数量をバイヤーは調整してくれてました。
実際の売れ行きの数値を見て次の段階で失敗しないように修正してたんですね。
失敗と言うと取り返しのつかないようなことの印象を受ける人もいますが、結局こんなものです。
程度が重大ならそれなりに注意されたり怒られたりしますがね。
最後に
それでも人は失敗から学びます。
PDCAサイクルは目標の達成のためのものというよりも、失敗から学ぶためのツールだと私は思っています。どの段階でうまくいかなかったかが本当によくわかります。
職場では複数名でPDCAサイクルを実行していくのが常です。自分の思い描く通りにしたいなら、その中身を伝えないと何も始まりません。
私も現在の業務で頭の中でなんとな~く計画して、自分の動き方をイメージし、実際の頭の中の計画の進捗と照合し、その後の行動を決めてます。
毎日同じではありませんが、似たような業務なのが工場ですからね。最初は紙に雑に書いてましたが、慣れてしまえばそうした部分の計画が頭の中でできるようになってきます。
「12時くらいには多分こうなってて・・・」など、本当に大雑把な部分しか計画してません。
あとは自分の計画した通りになるようにパートさんを巻き込んで行動するしかないんです。
運のいいことに、私の予想を察してくれるパートさんがいるのはありがたい限りです。
大事なのは「同じミスをしないこと」です。それが続くとさすがに上司に怒られるので注意しましょう。
最後までお読みいただきありがとうございます。
それでは皆さん、今日も1日お疲れさまです。
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